幼稚園教諭や保育士不足は、ここ山形でも深刻です。が、今回はご縁に恵まれて、来春大学卒業予定の二人を採用することが内定しました。そのうちの一人は、旧こまくさ保育園の卒園生のAさんで、ちょうど以前わたしが園長をしていた時の園児だったのです。昨年彼女が大学三年生の時に、在籍する大学の面接研修会に講師の一人としてわたしも呼ばれたことが再会のきっかけとなりました。お互いにお互いのことをすぐわかって、偶然の再会を喜んだものです。そして、今回、聖マリアこども園の求人にすぐに応募してくれたのでした。
 聖マリア幼稚園そしてこども園の園長になって二年半、がんばってきたつもりですが、果たしてどこまで間違いなくやってこられたのか、自信はありません。しかし、以前、自分が園長をしていた時の園児が大きくなって、自分の園の職員になってくれることが、何よりの答えようにも思えたのです。それだけでなく、16、7年前に悩みながら園長をしていたことが間違ってはいなかったのだ、との慰めのようにも祝福のようにも思えたのです。本当にうれしく思いました。
 思えば、今は天国にいる司祭の叔父も、わたしが司祭になった時に同じ事を言っていました。自分の甥が自分と同じ司祭になって、自分のやってきたことが間違いでなかったとわからせてもらったと。
 その只中にいる時にはわからないことが、人生の中にはたくさんあります。が、何年も経って、神さまは思いもよらない祝福を通して教えてくださいます。その神さまを信じて、自分なりに誠実に精一杯やるしかないと、あらためて感じています。神さまが、これからも、わたしたち一人ひとりを祝福のうちに導いてくださいますように。

                             主任司祭 千原通明

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来し方からの祝福
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