主任司祭「千原通明(ちはらみちあき)」(写真左)
助任司祭「楠宗真(くすのきむねまさ)」(写真右)

 半年ほども深い雪におおわれ、夏場も強い雨風にさらされながらもたくましく生きるコマクサ。7年もかけて咲く花は、神様からのごほうびのようにも思えます。こどもたちの成長も、大人としてのわたしたちの成長も、同じではないかと思います。人間は、霊的にはずっと成長し続けるのです。そして、なかなか花を咲かせなくとも愛のまなざしで見守りながら、ひたすら待ち続けているのが神様です。

イエスは言われた。「神の国は次のようなものである。人が土に種を蒔いて、夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる・・・。」(マルコ4:26-28)

わたしたちを成長させてくださるのは神様です。わたしたちは、その愛と恵みを受けながら日々を生きます。どんなに平凡な日々でも、神様は一人ひとりに「よくがんばったね」と、毎日語りかけてくださっています。

「コマクサの花」(H27.7)

司祭 千 原 通 明

 蔵王山周辺でよく見られるコマクサは、高山植物の女王とも呼ばれますが、じっさいは1センチちょっとの花で、背丈も低く、知らないで歩いていると踏みつけてしまうほど小さな花です。それだけ小さいので他の植物が生えないような瓦礫(がれき)を選ぶかのように育ちます。

蔵王山では、6月下旬から咲き始め7月の終わり頃まで楽しめます。花の後に種ができますが、その種が地に落ちてから花を咲かせるまで6〜7年もかかると言われています。

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